小林電工第二本社
電気設備資材の卸売の会社である⼩林電⼯の本社は姫路市を東⻄に抜ける幹線道路に⾯して建っている。その幹線道路から少し⼊った道に⾯してこの新しい社屋が計画され、2階までは資材倉庫、その上の2階に新規事業を運営する第2本社機能が⼊るという計画である。
下2層の倉庫についてはトラックが前⾯道路から⼊り倉庫内部で荷下ろしした後に駐⾞場へと抜ける導線計画とし、中央には⾃然光を取り⼊れるためのスカイライトを設けることとする。その倉庫への採光を確保するためのスカイライトは3階のオフィスを垂直に抜ける形になるため、3階オフィスに取っては光庭として機能する。
ファサードから⾒ると空中に浮いているガラスの箱である3階のオフィスは外部に解放したオフィス空間を想像させるが、後ろに建つマンションから⾒下される⻄側はむしろ外部に閉じていて、下階倉庫へと抜ける光庭からの採光がオフィスに必要な採光確保の⼿段となる。
ファサードは古典的であり、下層階は開⼝部のない地上階piano terra、オフィスがある3階が主階piano nobileというルネッサンス的構成であり、その3階オフィスの廻りにはテラスや植栽を配置し、その場所がここで働く⼈達にとっては概念的な地表⾯となるよう計画した。
⼀⾒するとわかり易すぎるこの構成に外乱として、ノイズとして導⼊したのが垂直のヴォイド、オフィス階と倉庫の空間を繋ぐスカイライトのヴォイドだったのだが、その空間的性格付けは難しい。最下階にとっては垂直⽅向に⼊ってくる光が求められるが、上の階、主階のオフィスに取っては⽔平⽅向にも拡散する光が望ましい。したがって3階のオフィスではそのヴォイド=光庭の⻄⾯を⽩い壁、光の拡散⾯とし、残りの3⾯を開⼝部とすることでオフィスに必要な拡散光を確保することとした。同じ垂直のヴォイドからでも、それぞれの階で同じ⾃然光が異なった性格の光として感じられるように試みた結果である。
思い出してみると綺麗な3層構成のルネッサンス・パラッツォも中庭の展開を⾒ると外観の構成ほど明解ではなく思えたこと、そのことを思い出させてくれたのがこの垂直のヴォイドの計画だった。
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